BURN THE SECRET / WANDSを聴いた
WANDS第5期のファーストアルバム。サブスクないかな〜と思って買った。ら、あった。ビーイングがサブスクやる(大黒摩季、BREAKERZ、SARD UNDERGROUNDなんかはあるものの)の、って結構意外。5期のみ解禁ってことは、本腰入れて売る、という気持ちも感じます。
評価 (50点満点、各項目10点満点)
・メロディー 9点
しっかり耳に残る
・歌詞 7点
率直に、あまり好みではないが、印象深い
・アルバムそのものについて 8点
全体として、所謂J-POP的ではありながらTr-5、Tr-10なんかにイマドキのロックバンドらしさも感じた。今後、どっちのバランスに傾くか。
・全体の流れ 8点
Tr-7〜9が重いところ以外はすき
・アートワーク 7点
顔の加工つよめ
計 39点
気に入った曲
Tr-1, Tr-2, Tr-3, Tr-5, Tr-6
(過去曲は聴きすぎて飽きたとか、そもそもそれだったらもっと好きな曲があるとか、いろいろあると思う。Tr-4自体はかなり好きな曲なんですが、流石に、これは上杉しか勝たんって感じだった)
良いところ
・上原氏の歌が遜色なくよい。上杉氏へのリスペクトもしっかり感じる。
・耳タコレベルの過去曲がしっかりアップデートされてて、新鮮に聴けた。
・とくに、Secret Night 〜It's My Treat〜の印象が変わった。もっとざらついたイメージがあったので。
・(木村さんがいるとはいえ)黒歴史化されてもおかしくなかった3期の曲が収録されている。
・新曲群が良かった。とくにTr-1の冒頭のドラムの音にやられた、大きい会場でやってるのが容易にイメージできたぜ……。
・コテコテのライブバンドがよくやるアルバムの締め方。美メロバラードからのメジャー調のテンポ速めの曲の流れ。なんか、現役、ってかんじするよね。
悪いところ
・過去曲が後半に固まりすぎて、Tr-7以降ちょっと重い。もっと分散させた方がよかったのでは…?
・新曲が粒ぞろい、って感じで、どれもいいんだけど、飛び抜けて圧倒的な名曲オーラを放っているものがなかった…かも。
・歌詞とか曲名が、なんかあまりにもGIZAGIZAしかったので、なんとも商業的だなあと思わざるを得ないところはあった。
総評
歌詞にスレた雰囲気はありつつも、結構、そつなく優等生な感じが、意外とあの時代の上杉が戦ってた偶像と近いものなんじゃねえか?みたいに思っちゃったりしないでもないWANDS第5期。(つまり、ロックスター的なカリスマは今のところあんまり感じない、ってわけですが、ある意味今の時代っぽいよね、というところで。)
同窓会みたいになりがちな再結成バンドだけど、ここからしっかりやってくぜと言わんばかりに、2020年基準で作られた新曲がいっぱい入ってて良かった。
いまも第一線でやってるミュージシャンたちが制作しただけあって、アレンジも多彩で飽きがこない仕上がり。なかでも、ジャズっぽい仕掛けを多用しているのは(活動してなかった期間がありつつも)30年目のバンドらしい大人っぽさも感じさせられるわね。
どう捉えるか、というところは難しいところがありますが、個人的には嬉しいです。あの時代の当事者が、1~3期を統括しながらも、それでいてアップデートしてくれるのは。
勿論、期間が開きすぎたこともあって、新曲がWANDSっぽい(何を指してそれを言うのか、っていうと難しいんだけど。)か、っていうと、正直そんなにでもないと思うんです。でも、こんだけ新曲がいっぱいあると、やるぞ、って気持ちが伝わってきて、なんかいいな〜って感じがします。
しかし、なんだかんだ嬉しいというのも後追いだからこそ、の感情だと思うところもあって。リアルタイム世代だったら、金稼ぎかよオイ、上杉じゃねーなら意味ねーだろ。とか斜に構えてたんだろうなあって思います。
Mステでも披露してた世界が終るまでは…が入ってないのは、つぎのアルバムへの布石ということで捉えてもよいでしょうか。楽しみにしてます。